バスケ選手が高速道路で鹿を轢いて死にかけた話

田村

こんにちは。皆さんは高速道路で鹿を轢いて死にかけたことはありますか?私はあります。この時のことを論文にして発表してくれと国から言われたので今回「鹿を轢いたときに感じたこと」について発表したいと思います。

こんな人に読んでほしい!

✔高速道路で鹿を轢いて死にかけたことがない人

目次

市川から山梨への帰り道

社会人2年目。バスケ選手に転職して東京から山梨県に移住した私は、高速道路で鹿を轢いて物理的に死にかけることになる。

なぜそうなったかを説明していきたいと思う。

その日は3月のまだ肌寒い日。オフで地元の千葉県市川市に帰って遊んでいた。

充実したオフを過ごしていざ夜の21時頃、市川の実家を出発。夜中の0時頃には山梨の自宅へ戻る予定だった。

千葉と東京を結ぶ京葉道路を超えると首都高速道路だ。

首都高は怖い。運転上級者しか走ってはいけないようなそんな雰囲気がある。

私が今から銀座でナンバーワンを取ろうと面接受けに行くくらい場違いな雰囲気だ。

首都高を内心ビビりながら運転していたが、それを決して他人に気付かれてはいけない。社会人2年目の山梨女はそう思っていた。

そんなどうでもいいプライドを守るためイキり顔をキープして走る山梨女。大都会東京のビルの夜景などを楽しむ余裕なんてない。

そうして命からがら首都高を抜け、山梨県内に突入したのだった。

夜中の山梨の高速道路はほとんど車がなく、ちらほら見かける程度。

周囲は山ばかりでとても真っ暗、そしてなんだか薄気味悪い。

そんな薄気味悪さを紛らわすように私は大音量でモーニング娘。のI WISHを歌いながら真っ暗な高速道路を走っていたのだった。

高速道路で鹿さんとこんにちは!

じ~んせ~って素晴らしい~♪ほらだれかと~ぅお~♪

笹子トンネルを抜けたあたりだったと思う。

それは突然現れた。そう、鹿さんだ。

真っ暗な道路。パァア!と車のヘッドライトのロービームに照らされたそれは、時すでに私の目の前にいたのだ。

大きい馬のおしり!!!?

程よく筋肉がついてきゅっと引き締まっている。

ゴツゴツしている部分となめらかな曲線部分のバランスが絶妙だ。

美しさの中に野生の逞しさを感じる。自然界の厳しさにも負けず多くのことを乗り越えてきたであろうお尻だ。

そして、そんなパーフェクトなお尻の下にはまっすぐに伸びる鍛え上げられた太ももに引き締まった細いふくらはぎ&足首。

まさに、それは鹿ではなく馬!!鍛え上げられてよく手入れをされている馬のお尻だ!

と、鹿のお尻に見とれていたが今はそれどころではない。一瞬で現実に引き戻される。

この状況をどうするかだ

目の前の鹿と私の車の距離およそ30~40mほど。

車のヘッドライトの照射範囲は、ロービームでは前方40mとされている。ハイビームでは100mだ。
一方、車の停止距離は60km/hでは約44m、50km/hでは約32mが停車するのに必要とされているらしい。


高速道路なのでもちろん60km/h以上余裕で出ていた。つまり、この時点で鹿を察知してからブレーキをかけても安全に停車することは不可能だった。

この時、ハイビームにしていたらとめちゃくちゃ後悔した。

人間、絶体絶命の瞬間が訪れると、スローモーションのように時間の流れがゆっくりになると言われるが、本当にゆっくりになった。

そのゴールデンスローモーションタイムに私はいろいろなことを考えた。

私は死ぬのか?いやまだ死にたくない!

鹿を避けるために急ハンドルきるか?いやでもそんなことをしてバランスを崩したりしたらそれこそ横転して死ぬんじゃ・・・急ハンドルは危険だ。

後続の車はいるのか?隣の車線に車が走っているか?もしいたら二次被害もあり得る。いや後方を確認している暇などはない。

じゃあどうする!私はここで死ぬのか?もう仕方ない!!!こうするしか!!!

と、全身の血液を全て脳に集結させフル回転させて考えた結果、私はこうすることにした。

正面からぶつかる!これしかない

バスケの試合中、ボールマンのディフェンスをしていてスクリーンをかけられたら、普通ファイトオーバーかアンダーで回避するのが基本だと思うが、ここはもうスクリーナーに正面からぶつかるしかない。

しかしバスケと違う所は、この戦いはオフェンスファールを取られるかディフェンスファールを取られるかの話ではないということ。

生きるか死ぬかの話だ!

私は覚悟を決め、身体中の筋肉の細胞に意識を全集中させた。

次の瞬間、

ドオオオオオオオンンン!!!

盛大に衝突した。

今まで味わったことのない物凄い身体への衝撃。そっと目を開ける。

生きてた。私は生きている!!

良かった。私は生きていた。

しかも体幹が強かったからか、物凄い衝撃だったのにも関わらずむち打ちひとつしていない。

普段から身体を鍛えていて本当に良かったと思った。これほど筋肉に感謝したことはない。身体を鍛えることは時に命も救うのだ。

ホッとしたのも束の間、次から次へと悲劇が私を襲う。

悲劇その① 視力を失う
その日はメガネをかけて運転していたのだが、あまりの衝撃にメガネはどこかへ吹っ飛び視力を全て奪われてしまったのだ。

私はぶったまげるほど視力が弱いため、裸眼では15㎝先もはっきり見えない。そんな中、高速道路を運転するなんてそれこそ自殺行為だ。裸眼で運転するくらいなら全裸で運転した方がマシだ。

悲劇その② フロントガラスが血の海
鹿と正面からぶつかったため、鹿の凄まじい量の血がフロントガラスを覆い尽くし目の前が真っ赤に染まっていたのだ。

ただでさえ視力を失っているのに、フロントガラスは血だらけでもはや何も見えない。というか絵面が恐ろしすぎる。

悲劇その③ エンジンがご逝去される
アクセルを踏んでも全く進まない。それもそのはず、車のフロント部分はあり得ないくらいぺちゃんこにやられていてプロボクサーに殴られた食パンのようになっていたのだ。(エンジンが完全に逝っていた)

もう最悪の状況だった。高速道路をどんどんスローダウンしていく車。視界も奪われている。

私の足はガタガタと震えていた。多分震度5強はあったと思う。

もうパニックだった。

しかし私はベストを尽くした。

真っ暗な車内で吹き飛ばされたメガネを探すのと、フロントガラスの血に対しウォッシャー液を出してワイパーを作動させるのと車を路肩に寄せるのをほぼ同時にこなした。

(実際にはウォッシャー液は出なくなっており、ワイパーで血をひたすら左右に伸ばしていただけだった。)

その間、後ろから車が来たらそれこそ死ぬかもしれない。

そんな恐怖とパニックの中、後続の車が来なかったのが不幸中の幸いで、なんとか路肩に停車することができた。

この時の安堵感は計り知れない。

車から降りると、物凄い獣臭が私の鼻を襲う。この世の終わりなのかと思うほど本当に臭い。今まで嗅いだ臭いの中で間違いなくダントツに、臭い。

その後、警察と保険会社に電話しなんとか健全に処理することができた。

ちなみに、鹿さんは私の車に吹き飛ばされ残念なことに死骸として発見されたと警察から聞いた。その後、後続の車もその鹿さんを轢きその車もやられてレッカー案件になったそうだ。

その日は保険会社が手配したタクシーで帰宅し、結局自宅に着いたのは午前3時だった。

私の車はというと、完全にエンジンやらいろんな部分がやられていて全て交換が必要だった。戻ってくるのに3か月以上かかった。

以上、これが事故の全容だ。

死にかけたときに人が思うこと

この事故に遭って私が得た教訓をお話していきたいと思う。

①どんなにピンチでもギリギリまでベストを尽くそう!

人が絶対絶命の場面で起こるゴールデンスローモーションタイムでは、今までの人生が走馬灯のように脳内を回想したり、「お父さんお母さん今までありがとう」と感謝の言葉が出てきたりするかと思っていたが、実際はそうではなかった。

どうしたらこのピンチを抜けられるか、ギリギリまで最適解を導き出す自分がいたのだった。

高速道路に限った話ではなく、人生においてどんな場面でもこれは大切なことだと思う。

だから、皆さんももし絶体絶命のピンチに遭遇したら人生の回想にふけるのではなく、ギリギリまで最適解を導くよう諦めないでほしい。

②正面からぶつかれ!

私はこの事故以来思っていることがある。死は突然やってくるということだ。

今生きているからこうして事故のことをお話できているが、もしかしたら私はあの時死んでいたかもしれない。

死は予期せず突然やってくるのだ。

だからこそ、死にビビッて生きるのではなく、後悔のないように生きた方が絶対良い。

このサイトもそのひとつで、自分でサイトを作ってスポーツ栄養を日本に広めたい!私が人生でやってみたいと思っていたことだ。

鹿さんを犠牲にしてまで救ってもらった命。決して無駄にはできない。私は鹿さんの分まで生きなければならない。

スポーツ栄養を日本に広め、アスリートが最高のパフォーマンスを出せるよう命を燃やしていきたいと思う。

人生は一度きり。皆さんも挑戦しようか迷っていることがあれば今動き出してほしい。

そして、迷ったときや壁にぶち当たったとき、こう自問自答してほしい。

お前は今、正面からぶつかっているか?と。

動物注意の標識はマジ!

最後にこれだけは言わせてほしい。動物注意の標識、あれはマジだ。

私は東京都の隣に位置する千葉県市川市に住んでいたため、普段道路に鹿が現れるなんて経験したことがなかった。

だから田舎でよく見かける動物注意の標識もあまり信じていなかったのだ。

そんなこと言ってまさか高速道路に鹿が出るなんて都市伝説でしょ!

くらいに思っていた。でもそれは大間違い。

この標識はマジだ。

だから皆さんも、この標識を見かけたら侮らないでほしい。そして慎重に運転してほしい。

動物は突然ピョコっと現れる。

田村

以上、バスケ選手が高速道路で鹿を轢いて死にかけた話でした。車を運転される方はくれぐれも安全運転を心がけましょう!

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この記事を書いた人

田村未来 田村未来 サイト運営者

田村未来
元プロバスケ選手の管理栄養士、スポーツ栄養士、2児の母
当サイトの管理人

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