バスケ選手の1日に必要なエネルギー量は?

田村

最近、道を歩いていると突然「バスケ選手って1日にどのくらい食べればいいんですか?」といろんな人から聞かれることが多いので、今回はバスケ選手は1日にどのくらい食べればよいのか、1日の必要エネルギー量について解説していきます。

目次

そもそもエネルギーってなに?

エネルギーの必要量を語る前に、まずはエネルギーについて語らせてください。

エネルギーとは、車で例えるとガソリンの働きをするものです。車はガソリンがないと動きませんよね。

それと同じで、人間もエネルギーがなければ動けなくなってしまいます。

アスリートがエネルギー不足に陥ると、身体が思うように動かず試合中のパフォーマンスが落ちてしまいます。

よって、

最高のパフォーマンスを発揮するためにエネルギーはアスリートにとって必要不可欠なものなのです。

1日に必要なエネルギー量はどのくらい?

日本人の食事摂取基準を参考にする

1日に必要なエネルギーを知るにはまず、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」を参考にする方法があります。

ここには、性別・年齢別・身体活動レベル別にエネルギー必要量が載っています。

詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

厚生労働省 日本食事摂取基準2020年版
厚生労働省 身体活動レベル

身体活動レベルとは、
自分が1日にどのくらい動いているかレベル別にしたものです。

例えば、1日中ずっとデスクワークが中心の人と、朝練して午前練して午後練もしているようなバリバリのアスリートでは1日に必要なエネルギー量が同じなわけないですよね。

激しい練習をしているアスリートの皆さんは、最も活動強度が強い身体活動レベルⅢとなるわけです。

20代の女子バスケ選手の1日の必要エネルギー量を見てみると、2300kcalとなります。

1日の消費エネルギー量から求める

もう一つの方法は、「1日の消費エネルギー量から必要エネルギー量を求める」方法です。

消費エネルギー量と摂取エネルギー量が同じになればよいわけですから、自分が1日にどれだけエネルギーを消費しているかがわかれば、1日の必要エネルギー量も分かりますね。

以下、1日の消費エネルギー量の計算方法をご紹介します。

①まず除脂肪体重(LBM)を求める。
除脂肪体重とは、全体重から脂肪の重量を除いた体重のことです。

体脂肪量(㎏)
現体重kg × 体脂肪率% ÷ 100
除脂肪体重(kg) 
現体重kg - 体脂肪量kg 

②次に基礎代謝量(kcal)を求める。
 
基礎代謝量(kcal) 
= 28.5 × 除脂肪体重kg

③1日の消費エネルギー量(kcal)を求める。
 
消費エネルギー量(kcal)
= 基礎代謝量kcal × 身体活動レベル

身体活動レベルは、ここでは種目系分類別身体活動レベルを使います。

バスケットボールは球技系に分類されますので、普通にハードな練習をした日は2.00をかけます。

例えば、体重60㎏、体脂肪率18%の女子バスケットボール選手がいたとします。
この人の1日の消費エネルギー量を求めてみましょう。

①まず除脂肪体重を求めます。

60 × 18 ÷ 100 =  10.8  
 ☞ 体脂肪量は10.8㎏となります。
60 - 10.8㎏ = 49.2
 ☞ 除脂肪体重は49.2㎏となります。

②次に基礎代謝量を求めます。

28.5 × 49.2 ≒ 1400
 ☞ 基礎代謝量は1400kcalとなります。

③最後に1日の消費エネルギー量を求めます。

1400 × 2.00 = 2800

というわけで、この人の1日の消費エネルギー量は2800kcalとなります。
よって、1日の必要エネルギー量も2800kcalと算出できます。

状況に応じてエネルギー調整を

前項で、必要エネルギー量の求め方をご紹介しましたが、これは目安にすぎません。

同じ身長・体重で、同じ練習メニューをこなして同じ食事を同じ量食べていたとしても、体重が増える人と痩せていく人がいます。

同じ食事を同じ量食べていても人によって消化吸収や筋肉の合成量などは全く違うのです。

例えば体重を増量したい選手の場合…

1日の必要エネルギー量は2800kcal、しっかり食べていても何故か体重(筋肉量)が増えないという選手がいたとしましょう。

その場合は、この人にとっては食事量がまだまだ足りていないということです。主食量を増やしたり、たんぱく源をもう1品追加するなどしエネルギー量を増やしてみましょう。

頑張って食べても下痢や気持ち悪くなってしまう場合、消化吸収能力が追い付いていない可能性があります。その時は無理して食べず体調に合わせて徐々に食べる量を増やしていきましょう。

人は痩せることよりも太りにくい人が体重を増やす方が難しいものです。

ただ、「私は少食だから…」や「夏バテしてて…」や「疲労で食欲が出ない…」などと言わず、しっかり食べて身体を強くしパフォーマンス向上を目指しましょう!

強い選手はたくさん食べる力も備わっていなければならないということですね。
もちろん好き嫌いもしてはいられませんね。(アレルギーは別ですよ)

逆に減量したい選手の場合

体重を落とさなければならない選手の場合、エネルギー源となるご飯などの炭水化物量を減らしてみたり、甘いお菓子や脂質の多いものを控えてみたりして食事量を調整する必要があります。

毎日の体重や体脂肪率もチェックして調整してみましょう。

食事は本当に大切

私は、お正月に必ず箱根駅伝を見るのですが、時々仲間が襷を待つ中継所の目前で倒れ込み動けなくなってしまう選手を見ることがあります。

その度に私は胸がぎゅうううううううう!っと締め付けられます。

この選手は箱根のために今まで一生懸命に日々いろんなものを犠牲にして頑張ってきたはずなのに・・・神様ひどいよ・・・

駅伝選手の場合、脱水や低体温症など様々な原因が考えられますが、

「この選手はエネルギー足りてたんやろか…。」「緊張して前日に食べられなかったんやろか…。」

などと心配になってしまうのです。

人間の身体は食べたものから作られます。

食事は人々にとって日常的な何でもないイベントになりがちですが、時に勝敗を分けるほど重要なものなのです。

常に「強い身体を作るには何を食べるべきか」「パフォーマンスを向上させるには今の自分にどんな栄養が必要か」と考え実践する必要があります。

その積み重ねが、いつしかライバルとの大きな差となって試合で現れると私は思っています。

食べたものはあなたの血となり肉となり、必ずあなたの味方になってくれるでしょう。

日々頑張るアスリートに幸あれ!

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この記事を書いた人

田村未来 田村未来 サイト運営者

田村未来
元プロバスケ選手の管理栄養士、スポーツ栄養士、2児の母
当サイトの管理人

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